ポートフォリオは、美容ライターの仕事に応募するときに提出する、スキルや実績をまとめたドキュメントです。ですが、美容ライターを目指したばかりの方にとっては「何を載せればいいの?」「未経験でも作れるの?」と迷いやすいポイントが多いものです。
この記事では、美容メディアで編集をしてきた視点から、未経験でも迷わず作れるポートフォリオの構成・書き方・例文をまとめました。
できるところから手を動かしていけば形になりますので、読み進めながら作成してみてくださいね。
1. 美容ライターにポートフォリオが必要な理由
ポートフォリオとは、ライターのスキル・実績をアピールするもので、希望の仕事に採用されるためには必要不可欠です。メディアの採用担当者は、ライターのポートフォリオを見て、その人が自メディアに合っているか・一緒に働けそうかを判断します。
(1)採用担当が見ているのは「文章力」と「美容ジャンルの理解」
美容ジャンルは、読者の不安や悩みに寄り添う内容が多く、文章の読みやすさや説明の丁寧さが重視されます。特に、テクスチャーの伝え方、美容成分に関する理解度、薬機法に配慮した表現などは、美容ライターの基本的な視点として見られやすい部分です。
ポートフォリオは、そうした視点を「この人に美容記事を任せても大丈夫か」を判断する材料になります。
(2)未経験でも、ポートフォリオ提出が必須の案件が増えている
クラウドソーシングの美容ジャンルでは、「サンプル記事」の提出を求められる場面が増えています。
未経験だからこそ、noteでレビュー記事を3本書く、スキンケアやメイクの基本記事をまとめる、自作ブログを掲載記事として使うなど、事前準備をしておくと応募がスムーズです。
(3)プロフィールとポートフォリオは“役割が違う”
プロフィールは「どんな人か」を紹介する場所です。
一方、ポートフォリオは「どんな記事が書けるか」を示す場所です。
美容ジャンルでは、プロフィール+ポートフォリオのセット提出が基本になっています。
▶美容ライターの応募文の書き方は、別記事で解説しています。
2. 美容ライターのポートフォリオの基本構成と例文

美容ライターのポートフォリオは、一般的なWEBライターよりも“レビュー力”や“使用感の表現”をアピールすることが重要です。
以下の構成を押さえておけば、どの媒体にも提出しやすくなります。
(1)自己紹介文
自己紹介文は経歴や執筆時に意識していることなどを記載します。
・経歴
・得意ジャンル
・美容に関わる経験
・記事を書くうえで大切にしていること
あくまで一例ですが、上記のような項目を自然な文章としてまとめるのがおすすめです。
例文:
はじめまして。美容ライターの○○です。
美容やコスメが好きで、スキンケアを中心にレビュー記事や美容コラムを執筆しています。
薬機法に配慮しながら、読者が迷わず選べるような落ち着いた記事を書くのが得意です。
使い心地や香りの印象など、“実際に使ったときの感覚”を丁寧にまとめることを大切にしています。
(2)スキル・できること
美容ライターは次のようなスキル項目をアピールすると、採用につながりやすいです。
・スキンケアやメイクのレビュー
・商品紹介
・構成案作成
・WordPress入稿
・写真撮影(可能な範囲)
・SEO対策
化粧品レビューや美容医療の体験談記事の執筆も多いので、「感想や体験談を丁寧に言語化できるか」も強みとして見られます。
例文:
・スキンケアやメイクを中心に、実際に使用したうえでのレビュー記事を執筆しています。
・使用感やテクスチャー、香り、仕上がりの印象などを丁寧に言語化し、読者が使用シーンをイメージしやすい表現を心がけています。
・商品紹介記事では、公式情報を整理しながら、読み手の疑問点を意識した構成で原稿を作成しています。
・構成案の作成からWordPressへの入稿まで一通り対応可能です。
・簡単な写真撮影についても、可能な範囲で対応しています。
・キーワード調査に基づく構成づくりやリライトなどのSEO対策も行うことができます。
(3)掲載記事・サンプル
ここがポートフォリオの中心です。
スキンケアのレビュー、メイク記事、ハウツーなど、美容ジャンルの記事を3〜5本掲載すると印象が整います。
最初は、投稿ハードルが低く長文を掲載できる「note」がとくにおすすめです。
サンプル記事の投稿におすすめの媒体:
note
ブログ
投稿サイト(アットコスメ、カンナムオムニなど)
SNS(Threads、X、インスタグラムなど)
▶美容記事の書き方全般については、こちらで解説しています。
(4)連絡先・稼働時間
連絡可能な時間帯や返信のしやすさを添えておくと、クライアントが仕事を依頼しやすくなります。
例文:
ご連絡はメールにて受け付けております。
平日は10:00〜17:00を中心に確認しており、原則24時間以内に返信いたします。
上記時間外の場合も、内容によっては対応できることがありますので、お気軽にご相談ください。
3. 未経験&実績ゼロでも、サンプル記事を書く方法
ここでは、実績ゼロからポートフォリオに載せる「サンプル記事」をつくる具体的な手順を解説していきます。
手順に沿って1つずつ作成していけば、未経験の初心者でも採用される確率がぐっと高まりますよ。
(1)サンプル記事は「レビュー記事」がおすすめ
まずは簡単に書ける「レビュー記事」を作成することをおすすめしたいです。
化粧水・乳液・下地など、手元にあるアイテムで十分なので、3本程度を目安に執筆&公開しましょう。
レビュー記事の基本構成・項目:
・商品情報
・使用感(テクスチャー、香りなど)
・メリットとデメリット
・おすすめの人
・商品画像
これらを最低限書くだけでも、美容記事らしいレビューになります。
ちなみに投稿媒体はnoteがおすすめ。美容ライターのポートフォリオと相性が良く、スマホでも読みやすいことから提出資料として優秀です。掲載リンクを貼るだけで整ったページになるのもメリットです。
▶コスメレビューの書き方の具体的な方法は、こちらの記事で紹介しています。
(2)レビュー記事の例文
では、簡単に化粧水のレビュー記事の例文を作成してみます。
| ■ タイトル ○○化粧水をレビューしてみた!使用感やコスパ、成分を徹底的に評価 |
| ■ 商品情報 ブランド名:◯◯(例:ルミエール) 商品名:モイスチャライジングローション〈化粧水〉 種別:スキンケア(保湿化粧水) 内容量・価格帯:150mL・3,000円前後 ■ 購入理由・使う前の期待 季節の変わり目で肌の乾燥を感じ、しっかり保湿できる化粧水を探していました。口コミでテクスチャーが “しっとり伸びる” と評判を見かけたので、日常使いの保湿アイテムとして試してみることにしました。 ■ 使ってみた使用感(テクスチャ・香り・伸び) 手に取った瞬間はややとろみのある質感で、肌にのせるとスッと広がりました。 テクスチャーは “とろっとしているけれど重たさは感じない” 程度で、肌にしっかり密着します。香りは控えめで、強い香りが苦手な方でも使いやすいと思います。日中の乾燥が気になる時でも、べたつかずスキンケアが進められました。 ■ 使い心地の変化 毎朝晩1週間ほど使い続けてみたところ、肌のざらつきが気になりにくくなり、化粧ノリも良くなったように感じました。肌表面の乾燥が和らいだような印象で、季節の変わり目でも安心して使えるアイテムだと思います。 ■ メリット・デメリット 【メリット】 ・しっとり伸びて肌になじみやすい ・香りが控えめで使いやすい ・日常の保湿ケアとして継続しやすい 【デメリット】 ・とろみがある分、夏場のべたつき感を気にする人もいるかも ・テクスチャー重視の方には物足りない可能性あり 体感ベースなので、「〜と感じました」という表現でまとめています。 ■ おすすめしたい人・向いていない人 乾燥が気になるけれど、べたつかない使用感が好きな方におすすめです。一方で、よりしっかり保湿したい方やオイリー肌の方には、別のテクスチャーを合わせると良いかもしれません。 ■ 総合まとめ 全体として、日常使いのスキンケアとしてバランスの良い化粧水だと感じました。香りや伸びの良さなど、使い心地を丁寧に言語化できる構成になっているので、レビューとして読者に伝わりやすい内容です。 |
| ■ レビュー画像 (※公式サイトからの引用画像ではなく、自分で撮影すること) ![]() ![]() |
▶未経験から美容ライターを始める全体の流れは、こちらでまとめています。
▶美容ライターの案件の探した方&応募サイトは、こちらの記事が参考になります。
4. 美容ライターのポートフォリオの書き方のよくある質問FAQ
ここからは、美容ライターの仕事&ポートフォリオの書き方のよくある質問を回答していきます。
- Q実績ゼロでも応募できますか?
- A
応募できますが、サンプル記事を準備しておくのがおすすめです。
サンプルはnote記事を3本だけでも十分でしょう。
- Q美容知識がなくても大丈夫?
- A
初めのうちはなくても問題ありません。
まずは丁寧な言葉選びができれば、採用・歓迎されやすいです。
ですが執筆スピードを高めて生産性をあげるためにも、美容知識は徐々に身につけていくのがよいでしょう。
- Q同じ記事実績を複数の応募先で使ってもOK?
- A
問題ありません。
別の企業・担当者が確認するものなので、同じ記事を使いまわしてもOKです。
ただしポートフォリオ実績として載せてもいいかは、運営メディア担当者に問い合わせましょう。もちろん、noteやブログは自己判断で実績として載せることができます。
5. まとめ|美容ライターの第一歩は“見せ方”から
ポートフォリオは、自分の書く力を小さくまとめて伝えるための道具です。
完璧でなくても、自己紹介・記事サンプル・連絡先の3つだけでも成立します。
少しずつ整えていけば、美容ライターとしての第一歩が自然と前に進んでいきます。
参考文献
- 厚生労働省「働き方改革関連情報」
https://www.mhlw.go.jp/hatarakikata/ - 厚生労働省「職業情報提供サイト(日本版O-NET)」
https://shigoto.mhlw.go.jp/ - 総務省統計局「国民生活時間調査」
https://www.stat.go.jp/data/shakai/ - 総務省統計局「労働力調査」
https://www.stat.go.jp/data/roudou/ - 内閣府「男女共同参画白書」
https://www.gender.go.jp/about_danjo/whitepaper/ - 中小企業庁「フリーランス関連支援情報」
https://www.chusho.meti.go.jp/ - 独立行政法人 労働政策研究・研修機構(JILPT)
https://www.jil.go.jp/ - 日本クラウドソーシング協会「実態調査レポート」
https://crowdsourcing.jp/ - 内閣官房「働き方改革一括法について」
https://www.kantei.go.jp/ - 厚生労働省「在宅就業者総合支援事業」
https://www.mhlw.go.jp/ - 総務省「テレワーク推進関連情報」
https://www.soumu.go.jp/ - 経済産業省「未来の教室/働き方・学び方の変化」
https://www.meti.go.jp/ - OECD「Employment Outlook」
https://www.oecd.org/ - 『フリーランス&副業で働く!文章で稼ぐ教科書』
NDL書誌:https://ndlsearch.ndl.go.jp/ - 『新版 働き方の教科書』
NDL書誌:https://ndlsearch.ndl.go.jp/ - 『LIFE SHIFT――100年時代の人生戦略』
NDL書誌:https://ndlsearch.ndl.go.jp/ - Google 検索セントラル「検索品質評価ガイドライン」
https://developers.google.com/search?hl=ja - 総務省「ICTによる働き方の変革」
https://www.soumu.go.jp/ - 厚生労働省「キャリア形成支援」
https://www.mhlw.go.jp/ - 経済産業省「副業・兼業に関するガイドライン」
https://www.meti.go.jp/
美容ライター&コンテンツディレクター。スキンケア・コスメ・美容医療のメディア運営や記事制作を中心に活動中。
日本化粧品検定1級(コスメコンシェルジュ)/化粧品成分検定1級(化粧品成分上級スペシャリスト)




